米Googleは4月12日(現地時間)、Atmosphereイベントで「Google Docs (Googleドキュメント)」の機能強化について説明した。同日にドキュメントとスプレッドシートのプレビュー版、新しいスタンドアローンのDrawing (図形描画)エディタなどの提供を開始。同社はこれらを「Google Docsの新世代」としている。

プレビュー版のドキュメントは、余白/ インデント/ タブ位置を設定するためのルーラを備える。スプレッドシートには、関数用の編集バー、セルの自動コンプリート、コラムのドラッグ&ドロップ移動などの新機能が追加された。

ルーラが追加されたドキュメント

スプレッドシートに関数バー

最大の強化ポイントはコラボレーション機能だ。共同編集者数が最大50人に増加。コラボレーションの高速化も実現しており、例えばドキュメントでは他の編集者の変更が1文字ごとにアップデートされるリアルタイムの共同編集が可能だ。編集しながら他の編集者と変更内容についてチャットすることもできる。またスタンドアローンの図形描画エディタが用意されたことで、図形描画においてもコラボレーションが可能になった。なお、作成した図形をドキュメント/スプレッドシート/プレゼンテーションに用いる場合はWeb Clipboard、または共有・公開を利用する。

他の共同編集者とチャットしながら図形描画

インポート機能の改良により、パソコンでの表示との一貫性が向上した。新バージョンはJavaScriptを高速に実行できるモダンブラウザ向けにチューンナップされており、最新ブラウザではGoogle Docs全体が従来よりも高速に動作する。

図形描画エディタは、12日(米国時間)から利用可能になっている。ドキュメントとスプレッドシートのプレビュー版については、今後数日をかけてすべての個人ユーザーにロールアウトしていく計画。利用可能になった場合、ドキュメントは[設定]の[Editing]で、[ドキュメント エディタの最新バージョンを使用して新しいテキストドキュメントを作成します] というオプションをオンにするとプレビュー版に切り替わる。スプレッドシートでは、画面右上に現れる[新バージョン]をクリックする。なお、新バージョンはGearsをサポートしていないためオフライン機能が利用できなくなる。将来的にはHTML5のローカルストレージ機能を用いたオフライン機能を用意するという。