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Craig Buckler氏がSitePointにおいてWhy Page Weight Still MattersのタイトルのもとWebページのサイズに関する興味深い記事を掲載している。ブロードバンドが普及した現在においても、以前から言われているように1ページあたりのサイズを50KB以下に抑えるように苦心すべきか否か、という内容。結論はでていないが、ひとつの材料としておもしろい。

ブロードバンド環境でPCを使っている限り、Webページのサイズにはそれほど気を止めなくなってきている。もちろん軽量である必要を求められるサイトは多い。パフォーマンスチューニングのテクニックはさまざまなものがある。しかしながら、アクセスがそれほど多くなかったり、PCから快適に閲覧できるのであれば、そうしたチューニングの必要性に迫られることはない。

Craig Buckler氏は最近、無線LANもノートPCもない環境で仕事をする機会があったと述べ、3Gではない携帯でネットサーフィンをしてとてもイラついたことを告白している。読み込みに何秒もかかり、とてもではないが耐えきれないというわけだ。AppleのSteve Jobs氏はFlashを快く思わずiPhoneやiPadではHTML5を推進しているが、重たいページはモバイルデバイスにとってイラ立ちの原因でありそれも納得できるとしている。

同氏は今後もWebページのサイズを気にする必要がある要因として次の2つを紹介。

  • アジアやアフリカの特定の地域では、インフラ整備が進まないかぎりブロードバンドの普及が見込めず、細い帯域のまま。
  • インターネットの利用はPCからモバイルデバイスへ移行しつつある。モバイルデバイスはPCと比較して小さく貧弱で、通信帯域もブロードバンドから比べるとだいぶ細い。

Webページのサイズを下げることは、細い回線を経由しているユーザや多くのモバイルデバイスユーザにとって朗報だ。ホスティングサービスを利用しているのであれば、通信料の削減にもつながる。しかし、そうしたページを制作するのが大変であることもまた事実。しかし、インターネットの主要アクセスがモバイルデバイスへ移行しつつあることを考えると、ブロードバンドが広く普及したあともWebページのサイズは検討課題でありつづけることになりそうだ。