SAPジャパンは4月7日、化学・組立製造業界向けにREACH規制などの化学物質管理規制に対応する「SAP product and REACH compliance」の日本語版を提供開始した。

同製品は、物質・調剤メーカーから成形品メーカーまで一連のサプライチェーンにおける化学物質情報の収集・伝達を一元管理したり、製品含有物質がグローバル規制に準拠したりしているかなどの自動チェック機能を提供することで、化学・組立製造業におけるコンプライアンスのリスク軽減と業務の効率化を支援する。

物質・調剤メーカーに対する特徴としては、「サプライチェーン情報伝達」と「欧州化学品庁の化学物質情報データベース(IUCLID)連携」が挙げられる。

同製品は、サプライチェーン下流の顧客企業から化学物質の用途情報・暴露情報を収集 してシステムに自動的に格納し、その結果をサプライヤに伝達する。その中で、タスク管理機能や自動督促機能を提供することで、円滑な情報伝達をサポートする。

IUCLIDと同期・連携することで、「登録済の化学物質情報のダウンロード」、「エンドポイントデータ(評価項目)の評価」、「ROI分析」に関する負荷を軽減する。

また、成形品メーカーに対する特徴としては、「サプライチェーン情報収集」、「製品含有物質の評価とコンプライアンスチェック」、「顧客への情報伝達」が挙げられる。

同製品は、サプライヤから収集した化学物質情報を基に、製品に含まれる化学物質の種類や量、重量比を自動で判別・計算する。また、グローバル規制情報や顧客が設定している調達仕様と含有物質条件を突合して逸脱を自動判定するなど、化学物質管理要件への対応を一元化する。