富士フイルムホールディングス(以下、富士フイルムHD)は4月6日、グループ全体の企業活動におけるCO2削減対象領域を事業のライフサイクル全体(「原料調達」「製造」「輸送」「使用」「廃棄・リサイクル」)に拡大し、2020年を目標に(2005年度比で)30%削減すると発表した。
今回発表されたCO2削減のための具体的な施策は以下の通りとなっている。
環境負荷の少ない製品の開発と普及
印刷分野における、現像処理が不要となる完全無処理CTP版などの材料製品の開発や、1台あたりの消費電力を(2005年度比で)80%削減した(ドキュメント分野における)オフィス機器の普及など、ユーザー使用時の環境負荷低減の推進。
<対象となるステージ:「原料調達」「使用」「廃棄・リサイクル」>工場やオフィスにおけるCO2排出量削減
自家発電設備の燃料転換(日本)や、風力発電設備の稼働(オランダ)、埋め立て処分場で採取したメタンガスの燃料利用拡大(米国)、省エネ型照明の採用。生産工程における省エネ技術の開発など。
<対象となるステージ:「製造」>3R(リデュース/リユース/リサイクル)の積極展開
機械部品のリユースやリサイクルシステムの展開(海外も含む)、印刷用PS/CTP版の生産過程で発生する端材アルミニウムのリサイクルシステム拡充といった原材料のリサイクルへの取り組み。
<対象となるステージ:「原料調達」「廃棄・リサイクル」>物流の効率化
輸送拠点や経路の最適化、積載率の向上、モーダルシフトの推進、梱包の軽量・コンパクト化、エコドライブの展開など。
<対象となるステージ:「輸送」>
富士フイルムHDはこれらの施策によって、「2005年度に国内外年間約500万トンあったCO2排出量を、2020年度には約350万トンまで低減することを目指す」としている。