STMicroelectronicsは、コンピュータ周辺機器、通信、産業オートメーションを含む複数の市場セグメントにおける組込制御アプリケーション向けマイクロプロセッサ「SPEAr(Structured Processor Enhanced Architecture)」4ファミリを発表した。
SPEArは、90/65nmの低消費電力プロセス技術(HCMOSプロセス:High-Speed CMOSプロセス)で製造されるプロセッサで、各製品は、メモリインタフェースを備えた1個または2個のARM9プロセッサコア(ARM926EJ-S、標準条件の場合:最大400MHz、温度・電圧が悪条件の場合:最低333MHz)と、さまざまなアプリケーションへの接続性、通信およびオーディオ/ビデオ機能を提供するIPブロックで構成されている。
4ファミリは、ヒューマン・インタフェースおよびセキュリティ・アプリケーション向けとして、カメラインタフェースやLCD/キーボードコントローラ、暗号用アクセラレータ、TDMバス、USB 2.0、高速イーサネットなどを備えた「SPEAr300」、高速イーサネットポート×5、TDMバス、HDLCポート×2、暗号用アクセラレータ、USB 2.0の統合IPブロックを含んだ通信ネットワーク・アプリケーション向け「SPEAr310」、CANインタフェース×2、シリアル・ポート×4個、標準パラレル・ポート、LCDコントローラ、暗号用アクセラレータ、USB 2.0の機能ブロックを含んだファクトリー・オートメーション(FA)およびコンシューマアプリケーション向け「SPEAr320」、ギガビット・イーサネットやUSB 2.0、グルーレスなFPGA接続するための外部ローカル・バス接続、LCDコントローラなどの機能ブロックを搭載し、デュアルコアで733 DMIPSを実現する「SPEAr600」となっている。
なお、同社ではシステム開発・テストに要する時間とリソースを最小限に抑える要素をすべて揃える事で、システム全体の開発サポートを目指した開発キットも用意しているという。