STMicroelectronicsは、電子書籍、タブレットPC、MP3プレーヤ、スマートフォン、デジタルカメラなど、バッテリ駆動の携帯型機器の操作性を向上させるプッシュボタン向けON/OFFコントローラIC「STM6600」「STM6601」を発表した。すでに量産を開始しており、単価は1万個購入時で約0.65ドルとなっている。
2製品ともに、ダメージ防止のためにバッテリが過放電状態にある場合に電源投入の回避が可能。また、電源回路に障害を検出した場合にも電源投入を回避することができる。2つの入力キーは、1つは電源ボタンに直接接続され、もう1つのSmart Reset入力はシステム内にある任意のキーボタンに接続できる。これらの入力キーには静電気放電(ESD)などやノイズによる意図しない電源オンやシステムリセットを防止するデバウンス回路が内蔵されている。
さらに、スマートリセット機能が搭載されており、ユーザは通常使用中にフリーズやハングアップした製品を復旧することができる。ただしリセットを実行するためには、外部コンデンサで調整された秒数の間、両方のプッシュボタンをごく短時間押下する必要がある。このような2つのボタンを押下するリセット動作により、偶発的な誤作動を防ぐことができるほか、筐体に穴を開けてリセットボタンを設置する必要が無くなり、防水加工などに必要なエンジニアリング費用の低減も可能となる。