GNOME is a large and complex system, and thus requires some learning to use to the fullest.

The GNOME Projectは3月31日(米国時間)、GNOMEデスクトップの最新安定版となるGNOME 2.30を公開した。GNOMEデスクトップは半年おきに最新版がリリースされている。GNOME 2.30は半年ごとリリースされるプロダクトラインの最新版。Linuxディストリビューションの多くがデフォルトのデスクトッププラットフォームとして採用している。

GNOME 2.30における主な変更点は次のとおり。

GNOME 2.30の主な新機能
スプリットビューモードなどNautilusファイルマネージャに新しいUIを導入
Nautilusからフォントファイルのダブルクリックでフォントインストールの実現
GNOMEターミナルに無制限のスクロースバック機能を実装
iPodおよびiPod Touchの実験的なサポート(gvfs / libimobiledevice)
インスタントメッセンジャEmpathyにドラッグ&ドロップでファイルを転送する機能を導入
インスタントメッセンジャEmpathyのIRCモードに/joinや/nickなどのIRCコマンド機能を追加
Tomboy Notesにおける自動同期機能の実装と高速起動の実現
Time Trackerアプレットのスタンドアローンアプリ対応
PDFビューアEvinceの印刷機能の向上
WebブラウザEpiphanyにGnomeパスワード管理機能を統合
YouTubeをFlashではなくHTML5で閲覧するためのhtml5tube Epiphanyエクステンションの登場
リモートデスクトップクライアントVinagreにSSHトンネリング機能を追加
デベロッパ向けGNOME 2.30の主な新機能
GTK+ 2.20の導入 (新しいウィジェットやコンテナの追加、バグの修正、GTK+ 3.0へ向けたクリーンナップ)

スプリットビューモードが導入されたNautilusファイルマネージャ - GNOME 2.30 Release Notesより抜粋

GNOME 2.30ではGNOME自身に新機能を追加したり変更を加えるというよりも、従来の機能の改善とブラッシュアップという側面が強い。また、LinuxやFreeBSDなどのUnix系プラットフォーム以外のプラットフォーム(Windows、Mac OS X)における機能改善が目を引く。

GNOME Shellの動作例 - GNOME 2.30 Release Notesより抜粋

2010年10月を目処に次期メジャーバージョンとなるGNOME 3.0の登場が予定されている。GNOME 3.0では従来は非推奨とされた機能が一斉に削除されることになっており、開発者やユーザは注意が必要。またGNOME 3.0を特徴づける新しい機能としてGNOME ShellやGNOMEアクティビティジャーナルの導入が予定されている。