米QLogicは、QuadData Rate(QDR)InfiniBandパススルーモジュール「QLogic 12005-PT16 QDRパススルー・モジュール」を発売した。

同モジュールはサーバのInfiniBandメザニンカードをQLogic12000シリーズQDRスイッチやディレクタを始めとする外部のInfiniBandスイッチに40GbpsのQDRで接続できるインタフェースを提供するもので、遅延の最小限化、および柔軟なファブリック・アーキテクチャ・オプションでQDRのラインレートを提供することから、通常のクラスタ用ブレードサーバ・スイッチに代わる選択肢となるとしている。

大規模クラスタでは通常外部接続されるQDR-InfiniBandコア・スイッチとブレードサーバを直接接続することで、内部スイッチのホップ(スイッチを経由することによるレイテンシ)が原因となる遅延の解消が可能だ。

同モジュールは、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)環境で使用されるDellPowerEdgeブレードサーバ向けに提供される。Dellのブレードサーバ「DellPowerEdge M1000e」の筐体に収まるよう設計されており、M1000eのI/Oファブリック・モジュールの1スロットのみを使用するため、その他のPowerEdgeI/Oスロットを開放することができ、他の拡張オプションの利用を可能としている。

同モジュールを活用することで、電力消費量を従来比で最大45%削減できるため、冷却や保守にかかる費用の抑制が可能。このため、運用効率が改善され、各々のHPCユーザーが求める性能やそれにかかるコスト目標を達成するためのネットワーク・アーキテクチャを柔軟に構築することが可能になるという。