仏TurboHerculesは3月23日(フランス時間)、欧州委員会(EC)に対して、米IBMのビジネス慣行を調査するよう申し立てを行ったと発表した。IBMがハードウェアとOS(メインフレーム)を紐付けすることで、自社オープンソースソフトウェアを阻害したとしている。
TurboHerculesは、IBMメインフレームのオープンソース実装「Hercules」の商用提供を専業とするベンダー。Herculesは主として欧州で開発されたオープンソースのメインフレームエミュレータで、10年以上前からコミュニティにより保守されている。
TurboHerculesによると、IBMはHercules向けにメインフレームをライセンス提供することを拒否しており、顧客を自社製品にロックインしようとしているという。同社CEOのRoger Bowler氏は、「IBMは自社メインフレームOSとハードウェアを紐付けすることで、顧客がHerculesを利用するのを阻止している」と述べている。これに対し、IBMは知的所有権の保護を主張し、TurboHerculesの行為を「ただ乗り」と述べている。
IBMは現在、欧州で米T3 Technologiesが開始した独占禁止法調査も受けている。