ルネサス テクノロジと米Cavium Networksは、高性能ルータやスイッチなどのネットワーク機器向けに、データの送り先などを高速に検索するルネサス製の4並列独立検索対応TCAM(Ternary CAM)と、ネットワーク制御を行うCavium Networksのマルチコアプロセッサを搭載したシステムの開発用リファレンスボードを共同開発し、共同または個々にユーザへ提供することで提携した。

同リファレンスボードには、Cavium NetworksのマルチコアMIPS64ネットワークプロセッサ(NPU)ファミリ「OCTEON」と、ルネサスが培ってきたCustom TCAMの量産技術力を活かして開発された4並列独立検索対応TCAMが搭載されている。

TCAMはネットワーク制御を行うプロセッサと連携してデータ検索を行うため、両チップ間の相互運用性を確保した同ボードを活用することで、高い性能と低コスト化のメリットと、開発期間短縮を実現するという。

また、最適化されたソフトウェアドライバ、API、アプリケーション例なども同梱しており、あらかじめ統合されたハードウェアボードとして設計されている。これによりネットワーク機器メーカは、同リファレンスボードを参考にすることで、これらのチップ間の相互運用性を確保することができ、高速転送(FIB)、Deep Packet Inspection(DPI)、セキュリティマネジメント、Quality of Service(QoS)などアプリケーションに対応するパケット処理サブシステムを設計することが可能になるという。