三洋半導体は、携帯電話などに搭載されるドットマトリクスLEDを制御し、多彩なイルミネーション機能を実現する、ドットマトリクスLEDドライバIC「LV5230BG」を開発したことを発表した。2010年3月よりサンプル出荷を開始、同5月からは月産100万個規模で量産を開始する計画。サンプル価格は300円となっている。
同製品は、最大119個のLEDを制御可能で、携帯電話の時計表示などで推奨される17×7ドットマトリクスに対応、COLUMN(アノード)駆動用Pchドライバ17chとROW(カソード)駆動用Nchドライバ7chでシリアルバスによるドットごとの表示設定が行える。
また、高耐圧BiCMOSプロセスの採用により最大25mAの定電力出力を実現。高輝度LED駆動にも対応し、携帯電話のイルミネーションに必要とされる明るさを確保することが可能だ。加えて、電流制限用の外付け部品が不要となるため、部品点数の削減が可能となる。
さらに、一般的な携帯電話におけるLEDのアニメーションでは、8階調あればさまざまな表現に対応可能であることから、64階調のうち任意の8階調を選択し、必要最小限のデータ量でソフトに負荷をかけずにアニメーション表現を実現する「パレット機能」を搭載。これにより表現性を損なわずにメモリサイズを抑えることができ、ソフトの負荷軽減およびメモリサイズの抑制によるトータルコストの削減が可能となる。
このほか、一般的にLEDを制御するには動作ごとに個々のLEDの明るさを設定するためのデータを送る必要があったが、同製品ではIC内部に点滅、スクロール、フェードイン/アウトなどのエフェクト機能を搭載。これにより、LEDにデータをその都度送らなくても、コマンドを1回送ることで、さまざまな点灯パターンを表現することが可能となっている。