Alteraと英Apicalは3月24日(米国時間)、ネットワークカメラ用HDワイド・ダイナミック・レンジ(WDR)CMOS画像センサ処理ソリューション(HD WDR CMOS画像センサ)を発表した。
同ソリューションは、AlteraのFPGA「CycloneR III」および「Cyclone IV」に、ApicalのIPを搭載して、Apicalの新しいHD WDR CMOS画像センサ「MT9M033」をサポートするというもので、従来世代のネットワークカメラにとって課題であった照明条件の変化にも対応し、優れたビデオ画像品質を実現するという。
従来のWDR CMOS 画像センサは、60fpsで1色当たり最大 20ビット/色x1.2メガピクセルの容量のデータを生成するため、ISP(Imaging Sensor Pipeline)で処理する必要があるが、これまでネットワークカメラシステムで利用されてきたDSPやASSPは、同処理を効率的に行うことができず、オンチップで実現することは困難となっていた。今回のソリューションでは、Cycloneを活用することで、RAW画像データを標準デジタル出力に変換し、鮮明な映像を生成する複雑な計算アルゴリズムの処理を実現している。
また、FPGAに実装されたセンサ処理デザインは、Apicalから提供される。ApicalのIPには、自動露出(AEC)、自動感度調整(AGC)、自動ホワイトバランス(AWC)を実行し、極度に低光量または高光量な条件でも鮮明な映像を再生できるISPが含まれているほか、同社の網膜アルゴリズムによるイメージ処理技術「iridix」の最新機種に搭載されているローカル・トーン・マッピングによって、2D/3D ノイズの低減、特定のシーンに応じたコントラスト調整を行い、肉眼で見ているような自然な映像を再生することが可能となっている。