過去1年間の投稿に対するスパム比率推移。昨夏を境に急速に減少している(Twitter Blogより)

Twitterにおけるスパムの増加はたびたび話題となっているが、ベンダー側の対策により一定の効果が得られているようだ。米Twitterが3月23日(現地時間)に発表したデータでは、昨年2009年夏を境にスパム投稿の比率が急速に減少していく様子が見て取れる。

スパムには「相手の望まない」という意味でのわずらわしい宣伝メール以外に、フィッシング詐欺やマルウェアの配布のためにURLを踏ませることを狙った投稿など、セキュリティ上問題となるケースが多々見受けられる。特に投稿文字数が140文字に限定されるTwitterでは短縮URLが広く利用されており、これがさらなる被害の拡大につながっている。こうした経緯を受け、短縮URLサービスを提供する事業者ではTwitterやセキュリティベンダーと提携して偽装対策を進めたり、あるいはブラウザ側のプラグインで短縮URLを自動展開するツールが提供されたりと、さまざまな対策が成されている。この成果が今回のデータに表れたといえるだろう。

だがTwitter自身が指摘するように、こうした悪意を持ったスパム事業者はあの手この手でユーザーへのアプローチを模索しており、対策をくぐり抜けるべくさまざまなテクニックを開発している。こうした戦いは現在進行形で進んでおり、今回の報告は現時点である一定の成果が得られたことをアピールするのが狙いとなる。