帝国データバンクは3月15日、2009~2011年度のマクロ経済に関する見通しの改定版を発表した。

今回の発表は、内閣府による2009年10~12月期 実質GDP成長率2次速報値の公表を受けてのもの。2次速報値では、1次速報の前期比+1.1%(年率+4.6%)から同+0.9%(同+3.8%)へと下方修正されており、帝国データバンクはその内容を反映させるかたちで今後の見通しを変更している。

改定後のレポートでは、2010年度の実質GDP成長率を同+1.6%、2011年度を同+1.8%と予測。2009年度までのマイナス成長から回復し、2年連続のプラス成長に転じると見ている。

前回および今回のマクロ経済見通し(クリックで拡大)

実質GDP成長率の実績と見通し(クリックで拡大)

要因としては、2010年度は、「スポーツイベント等による耐久消費財需要の拡大」、「2009年度第2次補正予算の執行」、「新興国を中心とした海外経済の回復による設備投資の増加」などが挙げられている。また、2011年度については、「個人消費と設備投資が両輪となり潜在成長力を上回る経済成長になると予測される」と説明されている。

マクロ経済見通し総括表(クリックで拡大)

半期ごとのマクロ経済見通し総括表(クリックで拡大)

また、同レポートでは、2010年1月29日に成立した2009年度第2次補正予算の中で扱われている(3月8日より申請受付)新制度「住宅版エコポイント」の影響も予測。民間消費が2010年度に約1740億円、2011年度に約4300億円の拡大すると見込んでいる。