Xilinxは、同社FPGA「Spartan-6」シリーズとして、車載向けに対応した「Xilinx Automotive(XA)」ファミリを発表した。

XA Spartan-6は、2010年中に発表される予定の同社のインフォテイメント・コンパニオン・チップ・ターゲット・デザイン・プラットフォーム(TDP)の基盤となるFPGAで、車載製品の開発者は同FPGAをプロセッサやASSPのコンパニオンチップとして活用することで、拡張性の高いインフォテイメント製品の設計を容易に行うことが可能となる。

XA Spartan-6ファミリの1つ、XA Spartan-6 LXは最大7万5,000のロジックセル、3.1MビットのブロックRAM、132の専用DSPスライスを提供し、250MHzで大量のパラレルプロセッシングを可能とするほか、内蔵メモリコントローラにより最高800Mbpsのメモリアクセスレートに対応することが可能だ。

また、ハードコードのメモリコントローラを採用したりメモリ容量を拡大していることによって、ビデオ フレームのバッファリングの高速化が可能になり、ドライバ アシスタンス、インフォテイメント、ハイブリッド ドライバ インフォメーション システムといった視覚ベースの各種システムにも利用できる。

一方のXA Spartan-6 LXTは3.125Gbpsの低消費電力シリアルトランシーバと PCI Expressインタフェースコアを内蔵しており、車載インフォテイメントシステムにおけるチップツーチップ通信に対応する。また、高速インタフェース機能と高い動作周波数により、低コストのカメラインタフェース機能やドライバアシスタンスアプリケーションの処理性能要件にも対応可能だ。加えてXA Spartan-6に最適化されたAutomotive Pixel Link(APIX)コアを利用することで、1つのデバイス上に広帯域幅ビデオリンクを複数統合することも可能になる。

なお、XA Spartan-6ファミリは、その一部が2010年後半に出荷開始が計画されており、いずれのデバイスも集積度とパッケージのオプションが多数用意される予定。