Analog Devices(ADI)は、産業・科学・医学用機器向け周波数帯域である2.4GHz ISMバンドを用いた短距離ワイヤレス・システム向けRFトランシーバ「ADF7242」を発表した。5mm×5mmの32ピンLFCSPパッケージですでに提供が開始されており、単価は米国における参考価格ながら1,000個受注時で2.82ドルとなっている。

同トランシーバはIEEE802.15.4規格をサポートしており、ZigBee IPv6/6LowWPAN、ISA100.11a、Wireless HARTといった標準プロトコルをベースとしたソリューションに用いることが可能なほか、FSK方式を使った独自プロトコルによって、最高2Mbpsのデータ転送を実現する。

また、IEEE802.15.4とGFSK/FSKのデュアルモード動作をサポートしているため、同じデバイスで、250Kbpsのデータ転送速度を実現するIEEE802.15.4規格ベースのプロトコル規格と、GFSK/FSK変調方式を用いた最高2Mbpsのデータ転送速度を実現するプロトコルの両方に対応できる。

さらに、送信および受信パスは、妨害信号のレベルが通常の30倍を超えるような過酷な2.4GHz帯な環境下でも、高いブロッキング能力によりデバイスを正常動作させることができる。加えて、高感度かつ低消費電力を実現しているため、バッテリ寿命を延長しながら、無線の動作可能範囲を2倍以上に拡大することができるという。