ARMは3月10日、オープン標準のオンチップ・バス仕様「AMBA」の次世代仕様「AMBA 4.0」のフェーズ1を発表した。
同仕様は15年以上前に第1世代が発表され、2003年にはAMBA 3が発表されている。今回発表されたAMBA 4.0は従来のAMBAと同様に機器メーカー、半導体ベンダ、EDAベンダなど35社との協力に基づき設計された。
同フェーズ1は、AXI4、AXI4-Lite、AXI4-Streamを含むAXIインターコネクト・プロトコル・ファミリの定義で構成され、AXI4プロトコルは、ロングバーストとQoS(Quality of Service)シグナリングのサポートを追加したAMBA 3の拡張版となっている。
また、AMBA 4.0仕様とAXI4プロトコルは、FPGA実装のニーズに合わせて拡張されており、AXI4-Liteは、シンプルなコントロール・レジスタ・インタフェースに対応するAXI4フル仕様のサブセットで、SoCの配線の過密度を軽減し、実装を簡素化することができる。一方のAXI4-Streamプロトコルは、映像データや音声データなど、非アドレス・ベースのポイント・ツー・ポイント通信に対応する効率的なストリーミング・インタフェースを構築できる。
すでにMentor GraphicsやSynopsys、Cadence Design SystemsといったEDAベンダのほか、Xilinxなどが同仕様を早期採用しているという。
なお、AMBA 4.0仕様のフェーズ2に関しては2010年後半に発表される予定で、メモリ・コヒーレンシ、バリアのサポートなどの拡張を含み、コンピュータサブシステムのソフトウェアプログラマビューを簡素化し、外部メモリへのトラフィックを軽減することにより、性能と電力効率を高めることが見込まれている。