LeCroyの日本法人であるレクロイ・ジャパンは3月4日、同社のデジタル・オシロスコープ「Wavemasterシリーズ」および「WaveProシリーズ」に対応し、捕捉したPCI Express(PCIe)の物理層信号を元にデコードしたプロトコル・アナライザ表示と物理層信号波形表示を同期することができる「ProtoSync PE」を発表した。

ProtoSync PEには上位バージョンとして、オシロスコープによる波形表示、プロトコル・アナライザによるプロトコル表示と、ロジック・アナライザによるバイト表示の3種類の機器の機能を統合化することができる「ProtoSync PE-B」および、外部ディスプレイオプションに対応した「ProtoSync PE-B-EXTDISP」が用意されている。 PCI Expressの物理層信号波形をオシロスコープ上でデコードし、デコードされたプロトコル情報を物理層波形と同時に表示する機能は各オシロスコープメーカーから提供されているが、同社のPCIEbus D、PCI Expressリンク層デコード・パッケージは、PCI ExpressのGen1.x、Gen2およびGen3に対応し、1~4レーンまでの信号で、デコードして表示することが可能だ。

また、デコードされたプロトコル情報は、種類に応じて色分けして視認性を高めるとともに、物理層波形状に重ねて表示するために物理層波形とプロトコル層情報が時間相関を完全に維持して分かりやすく表示することができる。さらに、デコードしたプロトコル情報をパケット単位にまとめて表形式で表示することができ、表の中の特定のパケットにタッチすることで、対応する物理層波形を拡大して表示することができる。

リンク層のデコード機能

さらに、これらの機能に加えて、ProtoSync PEではプロトコルアナライザ表示を追加。オシロスコープを使ってPCI Expressのトランザクションを解析することができるようにした。同プロトコルアナライザ表示は、同社のハードウェア・プロトコル・アナライザ用として供給しているソフトウェアの簡易版となっており、すでにプロトコル・アナライザを使っているエンジニアにとっては親しみやすいものとなっており、プロトコル表示から特定のプロトコルを選択すると、リンク層デコード機能と同様に対応する対応する物理層波形を拡大して表示することができる。

加えて、プロトコル表示に追加してロジック・アナライザで行うバイト表示に対応するビット・トレーサ表示をサポートしており、複雑な問題解決にあたり、物理層のシグナル・インテグリティ・エンジニア、ソフトウェア・エンジニアやFPGAデザイン・エンジニアなど異なる分野のエンジニアが集まって検証することに対応している。