独SAPは3月2日(ドイツ時間)、小規模企業向けERPの最新版「SAP Business One 8.8」を発表した。同製品は使い勝手が改善され、ビジネスパートナーや支店など外部システムとの接続も可能となった。

SAP Business Oneは中堅・小規模企業向けに財務、営業、CRMなどの機能を提供する業務アプリケーションパッケージ。同社によると、Business Oneは現在、世界80ヵ国以上で利用されているという。同社は中規模企業向けERPとしては、「Business All-in-One」、SaaS「Business By Design」を提供している。

今回、「SAP Business Objects」のビジネス分析機能が組み込まれ、シームレスにレポート機能にアクセスすることができるようになった。また、ネットワーク接続機能が強化され、ビジネスパートナー、支店、子会社などの外部の企業システムとの連携が可能になった。このほか、データアーカイブ機能、製品ライフサイクルサポートの組み込みによる遠隔からのサポートなどが加わった。

バージョン8.8は2009年8月より一部顧客に限定的に提供が開始されており、150社以上の顧客がすでに導入しているという。一般提供は2010年4月に開始する。

SAP Business One 8.8の画面。Business Objectsの分析機能をシームレスに利用できるようになった