Alteraは3月2日(米国時間)、オートメーション・アプリケーション向けの「インダストリアル・セーフティ・データ・パッケージ」を発表した。

同パッケージでは、ドイツの安全性認定機関であるTUV Rheinlandと協力し、事前にTUVの認定を受けた開発ツール・チェーンを開発。同チェーンには、セーフティ・マニュアルやセーフティIPコアが含まれており、このソリューションを使用することで、サーボ・ドライバおよびインバータ・ドライバ、安全装置、オートメーション制御など、安全性を重視する産業用アプリケーションの開発期間を短縮することが可能となる。

欧州機械指令(European Machinery Directive)において厳格な安全規制が新たに課せられたことにより、産業用オートメーションの機器メーカーは、ISO 13849およびIEC 62061規格に準拠し、より安全性に配慮したデザインを開発する必要が生じている。両規格は、包括的規格IEC 61508に基づいており、これらの規格に準拠するためは、システム設計時に使用するソフトウェア、コンポーネント、開発ツールのすべてが規格に準拠していることを検証しなくてはならず、この作業によって、開発期間が2年ほど長引くこともあるという。

Alteraが今回新たに発表した同パッケージには、TUV認定済みFPGA、標準IPコア、標準開発ツール・フローなどの情報を記載したセーフティ・マニュアルが同梱されており、これを使用することで、開発期間を短縮することが可能となる。

また、セーフティIPコアも含まれており、IEC 61508に適合するシステム・インテグリティを行うことが可能となっている。

さらに、Alteraの開発ソフトウェア「Quartus II v9.0 SP2」でサポートしているすべてのFPGA製品は、事前にTUV Rheinlandの安全性認定を受けており、TUVとの独自のパートナーシップにより、VDHLおよびCコードの開発、シミュレーション、検証を行うツール・チェーンの検証・認定フローが構築されている。

なお、同パッケージは、2010年第2四半期の早期から提供が開始される予定だ。