京セラは3月2日、2009年より建設を進めてきた滋賀県野洲市の太陽電池セル工場が竣工し、2010年6月からの稼働を開始する計画を発表した。

同工場の広さは、建築面積が127万3,855m2(鉄骨構造6階建)、延床面積が681万5,188m2となっており、同社向けのpoly-Si太陽電池セルの製造が行われる計画。また、建屋には太陽光発電システムの設置が検討されているという。

完成した京セラ滋賀野洲事業所の新工場

同工場の竣工にあわせ同社では、太陽電池セルの生産計画を見直し、これまで公表していた2010年度550MWを600MWに、2011年度650MWを800MWに上方修正し、2012年度には1GWの生産能力を目指すことを明らかにした。セルそのものの生産は、既存の滋賀県八日市工場および新たに建設された野洲工場の2拠点で行うことが計画されている。

poly-Si太陽電池セルの生産能力を2012年度に1GWまで拡大する計画

さらに、太陽電池セルの生産能力拡大にあわせ販売体制の強化も実施する計画だ。特に国内の住宅用太陽光発電システム向けに展開している独自の販売網「京セラソーラーフランチャイズ店」を現在の87店舗から、2010年春には100店舗へ拡大させ、2011年3月には150店舗へとより拡充する計画。

なお、海外においても欧州および米国の販売代理店を2010年春にそれぞれ100社規模へと拡充させ、国内外ともに販売活動を活発化させる計画としている。