今回のテーマは「タブ」

タブ機能はWebブラウザにとって標準の機能になっている。とくに「Google Chrome」にとってはタブ機能の持つ意味は大きい。Google Chromeはタブごとにプロセスが分かれる仕様になっており、個々のタブにおけるクラッシュやメモリリークによる不具合が他のタブへ影響を及ぼさないようになっている。そんなGoogle Chromeでタブ機能をもっと活用できるChrome拡張を紹介しよう。

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■ブックマーク編



ショートカットキーで多彩なタブ操作

名称 Amazing Tab Shortcuts

Amazing Tab Shortcuts』は、タブ操作を行うための多数のショートカットを追加する拡張だ。たとえば、フォーカスしているタブの左右にあるタブを一括して閉じたり、タブを左右に動かしたりするショートカットが追加される。

設定画面。キーボードショートカットは自分で変更できる

操作はおおむね "[Ctrl]キー+[Shift]キー+別のキー" を組み合わせる形。意外と便利なのが、最後に開いたタブへ移動する "[Alt]キー+[Q]キー" の機能で、これを使うとふたつのタブを行き来しやすくなる。多数のタブを開いて操作する人は必須の拡張と言えそうだ。




新規タブは"必ず右端"に表示させたい

名称 New Tabs Always Last

Google Chromeでは新規タブを開くと右端に追加される。だが、閲覧中ページから新しいタブを開くリンクをクリックすると、それはすぐ右に追加される。この動作の違いが分かりづらく、操作が混乱することがある。それを統一してくれる拡張として『New Tabs Always Last』がある。この拡張はその名のとおり、常に新しいタブは右端に追加してくれる。動作が統一されれば新しいタブを開いたときに見るべき場所が同じなので、操作がスムーズになるはずだ。

地味な機能だが、けっこう便利




タブをたくさん開くタイプのアナタに

名称 TooManyTabs for Chrome

とにかくたくさんのタブを開いてしまう──そんな人に使ってもらいたいのが『TooManyTabs for Chrome』だ。実行すると新しいタブ管理ページが表示される。タブを一時的に隠しておくサイドバーがあるので、作業に不要なタブは格納しておける。あとで必要になって元の表示に戻したい場合は、タブをクリックすればよい。

左側が開いているタブ、右側がストックに入れたタブ

ただし、再生途中の動画を格納した場合、最初からのアクセスになる。つまり実際にはURLを再現しているだけのようで、閲覧履歴も再現されないのでご注意いただきたい。

設定画面




3つのタブ機能を統合

名称 TabJump - Intelligent Tab Navigator

TabJump』は、タグを使った3つの機能をまとめた拡張だ。ひとつはUndo、タブの再現機能だ。閲覧履歴がそのままUndoに入るので、閉じたタブが前に訪れたサイトでも表示させられる。ふたつ目は関連タブ機能。表示中のタブに関連したタブを表示する。仕組みは分からないが、ドメインなどで振り分けているようだ。最後は、よく使うタブを一覧する機能だ。

アドレスバーのアイコンをクリックするとTabJumpのウィンドウが表示される

おまけとしてタブをロックする機能があるが、これはリンクをクリックするとページを移動するか否かのダイアログが出る程度のものとなっている。

ロックした場合はダイアログが表示される




タブ一覧表示&切り替えをスピーディに

名称 Recent Tabs

Recent Tabs』は、全タブを一覧表示してくれる拡張だ。イメージとしては、WindowsやMac OS Xにおけるアプリケーションの切り替えに近い。フローティングウィンドウにタブの一覧が表示され、[Ctrl]+[Q]キーでフォーカスを移動することができる。

タブの切り替えウィンドウ。キーを繰り返し押すとタブが切り替わる

マウス操作でタブを移動するのは面倒だが、キーボード操作での切り替えだと都度発生する描画処理で時間がかかってしまう──そんな時にRecent Tabsを使うと、とてもスムーズに切り替えができるはずだ。




まちがってタブを閉じてしまったら……

名称 Sexy Undo Close Tab

間違えてタブを閉じてしまった、という経験は誰にでもあるはずだ。そうなる前に導入しておきたいのが『Sexy Undo Close Tab』だ。この拡張を入れておくと、タブを閉じた際に数字が繰り上がるようになる。そしてSexy Undo Close Tabをクリックすると最近閉じたタブが一覧で表示される。そこから開きたいURLを選べば、元のサイトが表示される仕組みだ。

閉じたタブがリストに登録される

なお、表示履歴には対応していないので、閉じたタブ中で過去に表示したサイトを見たり、タブを再現した時には戻る/進むの機能が使えない点にご注意いただきたい。

まとめ

タブ機能を活かすためのGoogle Chrome拡張は数多い。それらを使うと操作がとてもスムーズになり、より便利に利用できるようになるはずだ。タブブラウザの利便性は多数のタブを使いこなしてこそ分かるものだ。そしてその利便性もデフォルトのままではなかなか感じにくい。ぜひ拡張を探して、自分の手に馴染むタブブラウザ環境を作り上げてほしい。