UbuntuリリースチームのSteve Langasek氏は2月25日(グリニッジ標準時)、4月に正式公開予定となっている「Ubuntu 10.04 LTS」のアルファ第3版の公開を発表した。派生バージョンのKubuntu、Xubuntu、Edubuntu、Mythbuntuなども同時にアップデートされている。
カーネルには2.6.32.8をベースにした2.6.32-14.20を採用、デフォルトデスクトップ環境のGNOMEをはじめ、多くのソフトウェア/パッケージがアップデートされている。
主な特徴としては、
- デフォルトデスクトップエンジンがYahoo!に変更
- 設定時にGoogleかYahoo!をデフォルトホームページとして選択
- Kubuntuのデスクトップ環境はKDE SC 4.4
- 起動高速化のため、HALを完全削除
- Active Directory認証を可能にするLikewise Openのバージョンが5.4にアップグレード
- NVIDIAドライバのデフォルトがNouveauに、またプロプライエタリのNVIDIAドライバ3種が新たに利用可能に
- Twitter、identi.ca、Facebookといったソーシャルサービスがパネル内のMeMenuから選択可能に
- クラウドサービスのUEC(Ubuntu Enterprise Cloud)に多くの機能追加
などが挙げられる。
既知の問題としては
- KMSをサポートするビデオカード上でライブCDがうまくリブートしない
- サーバ版では、システム起動後、ブートスプラッシュスクリーン画面が終了しない→起動後、Ctrl+Alt+F1でログイン画面に移行するもよう、正式リリースまでには修正予定
- MVIDIAドライバ周りに多くの変更があったため、現在NVIDIAのWebサイトから入手できるインストーラがうまく動作しない
などが報告されている。
Ubuntu 10.04 LTS Alpha 3は開発者向けのアルファバージョンのため、一般ユーザの使用は推奨されていない。
今後の開発スケジュールとしては、3月18日にベータ第1版、4月8日にベータ第2版をリリースした後、4月22日にリリース候補版、4月29日に正式公開となる予定だ。