米Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは2月23日、同社のパワーデバイス・アナライザ/カーブトレーサ「Agilent B1505A」を測定器単体として最大40A/3,000V測定に対応させたことを発表した。

「Agilent B1505A」

パワー半導体は、電力制御などで活用されており、省エネルギー化への要求により、より高効率な制御が求められるようになっている。また、SiCやGaNなど、Si以外の材料の活用も始まっており、研究開発期間短縮のためのウェハ上での測定が求められてきていた。

同社では、こうした要求に対応するためにAgilent B1505Aの2個の大電流SMU(ソース・メジャー・ユニット:HCSMU)の出力を同時に用いることで、40Aまでの電流印加に対応させることに成功。HCSMUを1個搭載した既存のB1505Aユーザーは、2個目のHCSMUとアクセサリを追加することで、40A測定を実現することが可能となる。

測定された電流特性は、片対数、両対数グラフなど、さまざまな形式で、同時に抽出されたパラメータとあわせて、Agilent B1505A上に表示することが可能だ。40Aまでの電流を扱えるよう機能拡張がなされたが、インター ロック機能により感電を避けて安全に操作することができるほか、複数のSMUを自動で切り替えるモジュールセレクタにより、オン抵抗や破壊電圧などを一度の測定で評価することができるようになっている。

また、旧式のカーブトレーサで幅広く使われているテスト・アダプタを使用するソケットモジュールを新たに提供。これにより、旧式のカーブトレーサのユーザーも、Agilent B1505Aへの移行コストを削減することができるようになる。

なお、販売は2010年5月1日より開始され、2010年7月より出荷が開始される予定となっている。