NECエレクトロニクスは2月22日、自動車のライトやヒーターなどを駆動する自動車用インテリジェント・パワーデバイス「μPD166017/19/20/21」を製品化、即日サンプル出荷を開始したことを発表した。いずれも、ヘッドライトやフォグライトなどの制御ユニット内でライト類を駆動するパワーICで、スイッチング素子のパワーMOSFETと各種保護機能を実現する制御回路を1パッケージに搭載したもの。サンプル価格は160円となっており、量産は2011年度より順次開始、量産規模は合計で2012年に月産500万個を計画している。

NECエレクトロニクスのインテリジェント・パワー・デバイス「μPD66017」と「μPD66019」のパッケージ外観

μPD166017は、MOSFET部に同社独自のスーパージャンクション技術を採用したことで、従来製品と同様のパッケージ(TO-252)ながらオン抵抗を4割低減となる6mΩに抑えることに成功したもの。これにより、例えば座席ヒーターの用途で従来製品を2個並列で使用していたものを1個で置き換えることなどが可能となる。

また、同19は、pチャネルMOSFETを採用し、ゲート昇圧を回路を不要とし、低ノイズで高速性能を実現したもの。外付けの抵抗値を小さく設定することで高速に出力をオン/オフすることができるため、モーターなどにも応用が可能となっている。

さらに、同20および同21は、近年増加してきているランプ寿命の向上を目的としたPWM制御に対応、オン/オフ動作の繰り返しに対応するため、駆動特性を最適化し、PWM方式で駆動した場合の損失を低減することが可能な製品となっている。