米Microsoftと米Yahoo!は18日(現地時間)、検索事業における両社の提携合意が米司法省および欧州委員会から無条件で承認されたことを発表した。両社は今後、合意内容の遂行プロセスへと移る。

泥沼化していたMicrosoftによるYahoo!買収の問題が2009年7月に、検索エンジンおよび検索広告における両社の提携という形で決着した。提携期間は10年。Yahoo!が提供する検索サービスにMicrosoftの検索技術および広告プラットフォームを採用し、両社は生成トラフィックに基づいて配信した広告の売上げをシェアする。

MicrosoftとYahoo!の提携の狙いは検索広告市場でトップを独走するGoogleに対抗できるだけの勢力づくりであり、両社は合意が反トラスト法に抵触するものではないと主張した。だが、米国ではオバマ政権下で独禁法をより厳格に運用する方針が示され、近年の欧州連合では米国以上に競争の阻害につながる可能性が厳しく調査されている。規制当局の判断によっては、合意内容の修正が求められる可能性もあった。

今後については、2010年末までに検索アルゴリズムの移行を完了する計画で、今年のホリデーシーズン前に米国の広告主およびパブリッシャに新体制のメリットをもたらす考えを示している。ただし十分な効果が期待できなければ、ホリデーシーズン後の2011年を待つ可能性もあるという。グローバル規模の移行は、2012年早期の完了を目指す。