日本を代表する映画監督・黒澤明が生まれたのは1910年3月23日。今年が生誕100周年となる。東京都立中央図書館ではこれを記念し、その足跡を追い"世界のクロサワ"の魅力に迫る企画展「生誕100年記念 黒澤明~資料が語るその人物と足跡~」を3月5日より開催する。

同展では図書館の所蔵する本・雑誌などの図書資料を中心に「ひと」、「作品」、「映画」、「影響をうけた人たち」の4つの角度から黒澤明の人物像とその作品を紐解く。「ひと」では唯一の自伝的著書「蝦蟇の油―自伝のようなもの」の中のエピソードや、映画人のエッセイなどに見る仕事を離れた黒澤監督の様子など、その人物を知るトピックを紹介。また「映画」では、黒澤作品30本について、本や当時の雑誌、スタッフの記録、さらに黒澤監督自身のメモなども集め、作品の制作現場に迫る。

図書資料以外では、黒澤プロダクションの協力により貴重なポスターや生原稿などが展示される他、貴重な資料を保存するため約3年がかりでデータ化した「黒澤デジタルアーカイブ」所蔵データから、一部をプリントしパネル展示する予定だ。開催期間は3月5日から5月5日まで。会場は東京都立中央図書館4階企画展示室で、入場は無料となっている。

多くの図書資料により改めて読み解く"黒澤明像"。ファンも楽しめる貴重な品も展示される