ビーブレイクシステムズは2月10日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。
同社によると、インターネット関連や医薬関連企業などは業績が良く、システム投資に対する意欲は衰えておらず、新たなシステムの導入を積極的に検討しているという話をよく聞くという。例えば、ある医薬関連企業はシステムの検討期間中に自社の業績が悪化したため、いったんペンディングになったが、その後大型案件を受注して業績が急激に回復したため、ベンダーを早々に選定することを決定したそうだ。
一方、システム関連企業については、昨年末から増加傾向にあった倒産が1月はさらに続き、また業績悪化により存続が難しいという企業が増えているという。そのため、今後もシステム関連企業の厳しい状態はしばらく続くのではないかと、同社では見ている。
システム開発案件の今年の傾向としては、3月末納品のプロジェクトで契約が3月途中までというものが複数見受けられることが挙げられている。また、これまでアサイン契約は単月ごとに行われるのが一般的だったが、昨今の景気低迷の影響から人月単位ではなく、人日単位で契約をするというケースが増えているという。
これはユーザー企業の少しでもコストをかけたくないという意識の一層の高まりを示しており、システム投資に向けられる目がより厳しいものになっていると、同社では見ている。