NECエレクトロニクスは2月12日、同社独自のDRAM混載(eDRAM)技術による携帯端末機器の高解像度化と低消費電力化を実現したシステムLSI「μPD60800/60801」を製品化、即日サンプル出荷を開始したことを発表した。サンプル価格はμPD60800が500円、μPD60801が750円となっている。量産は2010年5月からを予定しており、2品種合計で月産200万個を計画している。
同製品はeDRAMにより、WSVGA(1024×600)やWSXGA(1280×854)の画像を24ビットフルカラー(1677万色)で表示することが可能(WSXGAにはμPD60801のみ対応)ながら、パッケージは16Mビット品のμPD60800で5mm角のFPBGA、30Mビット品のμPD60801で5.6mm各のFPBGAと小型パッケージ化に成功している。
また、外光センサと組み合わせることで、周囲の明るさに合わせてバックライトの明るさや色、コントラストを同時に調整できる技術「AGCP-II(Auto Gamma Control & Power Saving)」(μPD60801のみ)を新たに搭載。これにより、表示輝度の最適化による省電力化を実現できるようになる。
さらに、ピクチャー・イン・ピクチャー機能や2画面分の画像データを表示用メモリに確保し画像のちらつきを抑えるティアリング抑止機能などを採用。これら機能とeDRAMを組み合わせることで、データベースバンドLSIやアプリケーションプロセッサの負荷を軽減することが可能となる。
加えて、入力インタフェースにはMPI-DSIを採用。最大500Mbpsの転送速度を有する2本の信号線により、高精細な画像データを低消費電力かつ低EMIで転送することが可能だ。なお、μPD60801はMIPI-DSIに加えてMDDIにも対応している。