ルネサス テクノロジは2月10日、ベルギーIMECならびにベルギーM4Sと共同で40nm CMOSプロセスを用いたRF、ベースバンドアナログ、データコンバータ内蔵の無線トランシーバを開発したことを発表した。同成果の詳細は、米国にて2月7日より開催されている半導体の国際学会「ISSCC(The International Solid-State Circuits Conference)」において、2月10日(現地時間)に発表される予定。

マルチスタンダード無線トランシーバのテストボード

同トランシーバは、A/Dコンバータを含む受信部に、100MHzから6GHzまでの周波数帯すべてのチャネルに対応したソフトウェア無線方式を採用。RF周波数、チャネル帯域幅、雑音指数、線形性、フィルタ特性などは、使用される通信規格に応じて変更可能で、これにより、高受信感度と低位相雑音、高線形性を両立することに成功した。

チップサイズは5mm2で、低消費電力プロセスを採用したことによる各通信規格ごとでの最上位の低消費電力性を実現することが可能だという。

なおルネサスらは、リコンフィギュラブル性による帯域外雑音の抑圧により、SAWフィルタレスでの3GPP-LTE対応の実現も可能としており、今回の成果をもとに、次世代無線通信への共同開発を進めていくとしている。