三菱電機は2月10日、小容量民生機器のモーターをインバータ駆動するパワー半導体モジュール「超小型DIPIPM Ver.4シリーズ」の新製品として、従来外付けしていたブートストラップダイオード(BSD)をパッケージに内蔵した4機種を同月26日より販売することを発表した。価格は税抜き1,200円からとなり、量産は2010年5月からを予定している。

「超小型DIPIPM Ver.4シリーズ」の新製品の1つ「PS219A4」

これら4製品はBSDを内蔵したことで、外付け部品の点数削減、インバータ基板の小型化、低価格化が可能となる。また、取り付け面の寸法や端子の配置は、従来シリーズと同様のため、置き換えも可能だ。

さらに、定格が8/10/15Aの製品は、パワー素子にオン電圧が小さい独自開発のフルゲートCarrier Stored Trench Gate Bipolar Transistor(CSTBT)を搭載。これにより、電力損失を従来シリーズ比で15%低減することに成功した。

加えて、高耐圧IC(HVIC)の高圧側の回路電流を従来シリーズから80%減となる0.1mAに低減。これにより、損失低減および外付け部品であるブートストラップ回路のコンデンサ容量を小さくでき、部品サイズの縮小が可能となったほか、HVICと低耐圧IC(LVIC)との伝達遅延時間を短くしたことで、デットタイムを従来シリーズの1.5μs(max)から1.0μs(max)に短縮することに成功している。