独SAPは1月27日(現地時間)、2009年の温室効果ガス(GHG)排出に関する予備報告書を発表した。同発表によると、同社が2009年に世界で排出した二酸化炭素量は計425キロトンで、これは前年の排出量である505キロトンに比べて16%減に相当し、2009年に掲げた目標を達成した。

今回の成果は約9,000万ユーロのコスト削減に値するが、社内の削減プログラムの推進と同時に、世界経済後退の影響も受けているという。また同社は、オフセットを利用せずに、直接的なCO2排出を削減することで目標を達成した。

今年、同社はCO2の排出量を確定するにあたり、自社のオンデマンド・ソリューション「SAP Carbon Impact」を活用した。その際、間接的排出である「スコープ3排出」をより多く含むことで、ベースライン排出量を変更できたうえ、二酸化炭素排出量の報告を前回より数ヵ月早く行うことができた。同社は今後、同ソリューションを活用して、四半期ごとに二酸化炭素排出量に関する報告書を提出する予定。

同社は2009年、温室効果ガスの排出量を2020年までに2000年のレベルまで削減する、つまり2007年のピーク時の排出量である540キロトンの約半分に減らすというコミットメントを発表している。