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Alyssa Gregory氏がSitePointにおいてEveryone Wins with Cause Marketingのタイトルのもと「Cause Marketing」についてまとめている。特徴、利点、注意点、アドバイスなどがまとまっており参考になる。紹介されている内容から要点をまとめると次のとおり。
Cause Marketingというマーケティング手法
マーケティング手法のひとつに「Cause Marketing (慈善活動に関連したマーケティング)」というものがある。非営利団体と協力して展開するマーケティングのことで、主に支援する非営利団体に対して活動資金を提供するためのマーケティングを指している。一回だけ寄付を実施するというものではなく、継続してその慈善活動に必要になる資金調達活動を展開するところがポイントとなる。
日本では慈善活動という言葉よりも社会貢献という言葉の方が馴染みが深い。最近ではボランティアやチャリティという言葉が使われることもある。なお、マーケティングという観点からではなく企業活動そのものが社会に与える影響を勘案するという意味で「企業の社会的責任」(CSR: Corporate Social Responsibility)という言葉が使わることもある。
利点
Cause Marketingでは企業と非営利団体の双方において「注目度の向上」「認識の向上」といった効果が得られる。そのほか企業にとっては次のような利点がある。
- ブランドとしての価値が向上する
- 従業員のモラルの向上
- 売上の向上
- ポジティブな報道による効果
- 競合他社との差別化
さまざまな利点があるが、世間からの評判が上がるというのが最大の利益ということになる。競合他社がいる場合、こうした活動でユーザを惹きつけることもできる。非営利団体にとっても注目度の向上以外に、活動資金の確保という利点がある。
注意点
逆に、場合によっては評判を落とすこともある。次のようなケースには気をつける必要がある。
- マーケティング上の策略で慈善運動に取り組んでいると見られる場合
- 支援している非営利団体が議論の余地が残る行動をとったり非論理的な行動にでた場合
また、こうした活動には時間も資金も必要になるため、ほかの事業計画と同じようにちゃんと計算に入れて活動に取り組む必要がある。
アドバイス
自社のビジネスがもたらすものや販売しているものを把握し、非営利団体とどういった関係を築いていけるのかを考慮する。大企業と小企業では取り組める内容は違ってくるが、コンセプトそのものは同じ。そうした上で次のようなアドバイスが掲載されている。
- すでにある慈善活動へ参加する
- 開催されるイベントにおいて地元の非営利団体と提携してキャンペーンを展開する
- 支払い過程で募金を実施できる仕組みを提供する
- 地元の慈善活動に参加しマーケティングを固いものへしていく