ビーブレイクシステムズは1月25日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。
同社によると、システム開発案件の状況として、12月から3月は来期首4月のシステム稼働に向けてシステム開発案件の繁忙期と言われており、今年も例年同様11月ごろから案件が増加の傾向にあるという。新規の開発案件は、銀行などの金融関連のシステム開発やモバイル関連のシステムなどの開発案件などが増加しているとのことだ。
今年の傾向としては、12月末、1月末で契約が終了する案件が多数発生していることが挙げられている。これまで、この時期のプロジェクトは4月稼働のシステム開発案件のため、3月末前にプロジェクトが終了することはほとんどなかったが、プロジェクトの中断や追加開発の中止、受注できる予定のプロジェクトが失注したという背景があると、同社では見ている。
案件が増加しているにもかかわらず、エンジニアの単価は、昨年度上半期の2割減という引き続き厳しい状況が続いている。
一方、新たなシステム導入を検討している企業はシステム投資の可否を決定する際、自社の業績や見通しを最重要視しているようだという。"景気の二番底"を警戒しているという話もよく耳にすると、同社ではコメントしている。加えて、システム投資の必要性を感じながらも、業績が見えないために結論を持ち越し、先延ばしにしているケースも見られるという。