英国政府は1月19日(現地時間)、政府が所有するデータを集めた新しいサイト「Data.gov.uk」(ベータ版)を公開した。WWWを考案したTim Berners-Lee氏が監督を務めるプロジェクトで、市民は政府のデータにアクセスしてマッシュアップなどに利用できる。

政府データの公開はBerners-Lee氏の提案の下で実現した。Gordon Brown首相は2009年6月にBerners-Lee氏らを任命し、プロジェクトが正式に発足した。オープンな標準、オープンソース、オープンデータを柱としWiki、検索、フォーラム、SPARQL検索などの機能を提供する。

犯罪、交通、教育など、個人データ以外の政府所有のデータを公開する。すでに、2500ものデータセットが公開されているという。個人や企業はデータを利用して、アプリケーションなどを構築できる。現在、住宅価格の履歴がわかる「Our Property」、公共支出を分析した「Where Does My Money Go?」、自転車サイクリングプランナー「CycleStreets」、道路上にある穴や危険を報告する「FillThatHole」などのマッシュアップアプリケーションが次々と開発されている。

Berners-Lee氏は、「政府データはパブリックのリソースであるべき」と構想を説明している。