富士通は1月20日、データベースの最新版「Symfoware Server V10」を販売開始したことを発表した。同製品は、通信の高速化とアプリケーションの同時走行による高速化により、処理性能が従来の約10倍に向上している。

通信を高速化する「ダイレクト接続機能」は、複数のアプリケーションサーバとデータベースの接続/アクセスをプロセスサーバ経由ではなく、アプリケーションサーバから指定のデータベースへ直接接続することで、アクセス性能を上げる。また接続状況を常時監視することで、データベースの変更(縮退運転)に対しても、接続を維持したまま、接続先を変更できる。

アプリケーションの同時走行による高速化を図る「マルチバージョニング機能」は、同一レコードに対する参照要求と更新要求が競合した場合、対象レコードをバージョン管理することで参照要求には直近のコミット済データを参照させ、更新要求には更新させる。従来は、トランザクションの待ち制御により、データベースの一貫性を保証していた。

加えて、XMLデータを形式変換せずに格納できる機能が強化されている。これにより、既存のリレーショナルデータベースに新たに追加するカスタマイズ項目の変更作業が不要になる。検索にはパターンマッチング方式が採用されており、インデックスを作成せずに、大量のデータを高速に検索することができる。

そのほかJDBC、.NET Framework、XQueryといったAPIの最新版への対応が行われている。同製品はStandard Edition、Enterprise Edition、 Enterprise Extended Editionと3つのエディションから構成されるが、動作OSは共通でSolaris 9/10、Red Hat Enterprise Linux AS 4/5、Windows Server 2003/2008となっている。

製品名 販売価格(税別)
Symfoware Server Standard Editionプロセッサライセンス V10 160万円
Symfoware Server Enterprise Editionプロセッサライセンス V10 450万円
Symfoware Server Enterprise Extended Editionプロセッサライセンス V10 760万円