フォーティネットジャパンは1月19日、中規模企業向けUTMのラインアップを拡充するエントリーモデル「FortiGate-200B」とハイエンドモデル「FortiGate-1240B」を発表した。FortiGate-1240Bは40Gbpsのファイアウォール性能を持つ。

FortiGate-200B(左)とFortiGate-1240B(右)

同社の中規模向けUTMのラインアップ、各製品のスペックは以下の図の通りだ。参考価格はFortiGate-200Bが87万3.000円から、FortiGate-1240Bが524万3,000円からとなっており、いずれも初年度の保守が含まれる。

フォーティネットの中規模向けUTMのラインアップ

フォーティネット マーケティング本部長 西澤伸樹氏

マーケティング本部長を務める西澤伸樹氏は、「FortiGate-1240Bと同価格帯の他社のUTMを比べて、40Gbpsの性能を有するファイアウォールをはじめ、IPSec VPN、アンチウイルス、IPSなどの性能において優れている。さらにFortiGate-1240Bは、アプリケーション制御、データ漏洩防止、WANの最適化、仮想化、エンドポイントコントロールを標準で搭載しており、機能面でも他社製品を凌ぐ。こうした当社の製品のコストパフォーマンスのよさは、製品を自社開発しているから」と、同製品のコストパフォーマンスの良さをアピールした。

同氏によると、同製品の主な適用領域は「機器統合によるファイアウォール削減」、「中堅企業のコアファイアウォール」、「高速VPN+UTM」、「統合セキュリティログ管理」、「iDC向けVSS(Virtual Security Service)ソリューション」の5点だという。

5点のうち、同社が特に力を入れているのが「iDC向けVSSソリューション」だ。VSSはUTM「Fortigateシリーズ」とログ管理アプライアンス「FortiAnalyzerシリーズ」によって実現され、仮想ドメインごとにUTMの機能の設定とログ管理が行える。

同氏は、「バーチャルセキュリティサービスの中で最もわかりやすい"アプリケーションの利用の可視化"から訴求し、これにもともと実績のあるファイアウォール/IPS/アンチウイルス機能を組み合わせていきたい。また、コスト削減などの理由から、人の手ではなく専用機によってログ管理を自動化したいというニーズにもこたえたい」と、VSSソリューションについて説明した。

VSSソリューションの特徴と仕組み

ラックに格納したFortiGate-1240B(上から3番目)

他社に対するコストパフォーマンスが優れているのは、FortiGate-200Bも同様だ。同製品の提供領域としては「機器統合によるファイアウォールのコスト削減」、「中小企業のコアファイアウォール」、「内部ファイアウォール」、「エンドポイントNAC(Network Access Control)」が挙げられた。FortiGateシリーズはデスクトップ/ラップトップ/モバイル機器向けセキュリティソフトウェア「FortiClient」によって管理されたエンドポイント上のアプリケーションを監視することができる。