数々の困難を乗り越えながら地球を目指して宇宙航行を続けている小惑星探査機「はやぶさ」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、地球の引力圏の内側(約140万km)を通過する軌道に到達したことを明らかにした。
1月14日9時(日本時間)の時点で、はやぶさは地球からの距離5872万2790km、赤経9h46m26s、赤緯17.35度におり、イオンエンジンによる航行はあと2カ月ほど残っているが、今後は、月軌道半径を通過する軌道への移行を目指すとするほか、地球大気への再突入、そして地上でのカプセル回収に向け、着実に計画を進めていくとしている。
なお、現在、はやぶさと地上との交信は256bps程度の通信速度を確保しており、これにより、30秒に1度程度、はやぶさの健康状態のチェックが行われており、はやぶさとの通信にかかる往復伝播時間も10分を切っているという。