STMicroelectronicsは、1つのモジュールにデジタル出力の3軸加速度センサと3軸地磁気センサを集積したMEMSデジタル・コンパス・モジュール「LSM303DLH」を製品化したことを発表した。また、デジタル出力の3軸加速度センサとアナログ出力の2軸ジャイロセンサを1パッケージ化したモーション検知モジュール「LSM320HAY30」も製品化したことを発表した。
LSM303DLHはHoneywelの異方向性磁気抵抗(AMR)技術を採用。方向検出、地図・表示の向け、位置情報に基づくサービス、歩行者用の推測航法などを実現することが可能となっている。
また、GPSによる位置情報のみならず、デバイスの向いている方向も検知可能となるため、アプリケーション開発者は、機器の手前を現在位置として進行方向を常に表示するなど、携帯電話やPDAなどの小面積の画面を有効活用することが可能となる。
同製品を使用することで、カスタマは±2/±4/±8gのフルスケールの直線加速度と±1.3~±8ガウスのフルスケールの磁場を検出する事が可能となる。すでにサンプル出荷を開始してろい、量産にも対応するという。単価は大量購入時で約2.5ドルとしてる。
一方のLSM320HAY30は、カスタマが選択可能な加速度検出範囲(±2G/±4G/±8G)と、ピッチ軸およびヨー軸に沿った検出角速度(±30~±6000dps)を組み合わせた製品(ジャイロ・センサ部の検出角速度は工場出荷時に±30dps、±150dps、±300dps、±500dps、もしくは±1500dps に調整される)。
ジャイロ・センサ部は、各軸に関し、低速の動きを4倍の感度を増幅した出力と、高速なジェスチャや動きを検出する出力の2つの独立した出力を同時に提供可能。これにより、例えば±1500dpsに調整されたジャイロ・センサ部は同時に±6000dpsの高速動作検出を提供することができる。
また、パワー・ダウンモードとスリープモードを搭載。2.7~3.6Vの範囲において、任意の電源電圧で動作するほか、センサを物理的に動かすことなく両センサ部の動作確認を行えるセルフテスト機能により、センサを基板に実装した後でも自己診断試験を行うことが可能だ。こちらもすでにサンプル出荷は開始しているが、量産は2010年第1四半期を予定。単価は大量購入時で約3.3ドルとしている。