ミック経済研究所は1月13日、マネージド・セキュリティサービス市場について、2008年度の実績、2009年度の見込み、2013年度までの予測を示した。
同社では、ホスティング形式またはSaaS/ASP形式による情報セキュリティ運用・管理サービス市場を、マネージド・セキュリティサービス市場と定義している。
同発表によると、マネージド・セキュリティサービス市場の2008年度実績は前年比12.0%増の532.6億円、2009年度は前年比16.0%増の618.0億円となる見込みだという。
今後も同市場は順調に長し、2013年度には970.4 億円市場になり、2008年度から2013年度までの平均成長率は12.7%と予測されている。
その要因としては、2008年後半から景気が後退し、企業はIT投資を抑制されているが、情報セキュリティ対策を継続的、または新たな対策を打たなければならず、セキュリティ関連の初期投資費用を抑えたうえで、運用・管理コストを削減できるセキュリティサービスを検討・導入する企業が増えていることが挙げられている。
加えて、同サービスは、海外拠点を構えている、もしくは今後検討している企業にとって、海外拠点の運用・管理を国内で一括で行うことを可能にし、日本国内と同レベルのセキュリティを保つことが実現される点もメリットだという。
懸念要因としては、同サービスに参入するベンダーが増加することによって、価格競争やサービス競争が激化し、サービス提供ベンダーの利益率の低下することが挙げられている。