ルネサス テクノロジは1月12日、2輪自動車や汎用バッテリ用エンジンなどの電圧レギュレータ(電圧調整器)用に、サイリスタと整流ダイオードを1素子化した逆導通サイリスタ「CRD5CM」を製品化、2010年2月よりサンプル出荷を開始することを発表した。サンプル価格は50円となっている。
同製品は従来のサイリスタ(1素子)と同パッケージであるTO-220を採用。これにより、システム全体としての実装面積を従来製品比で約50%削減することが可能となる。
また、サイリスタにはプレーナ構造を用いることで定格電流5A、定格電圧400Vを実現し、サージオン電流80A(50Hz)を実現している。これにより、スイッチング時などのサージ電流にも対応が可能だという。
さらに、2輪自動車用のレギュレータ用に整流ダイオードの逆回復を緩やかにする必要があるため、逆回復時間4.0μsでソフトターンオフを実現。これにより転流時のサージ電圧を軽減することに成功している。
なお、パッケージは接合・ケース間熱抵抗を2.8℃/Wまで実現しているほか、150℃保証を行っているため、システムの放熱フィンの小型化が図れるようになっている。