トレンドマイクロは1月7日、国内における2009年度不正プログラム感染被害報告数ランキングを発表した。

それによると、1位は、USBメモリに不正な自動実行ファイル(autorun.inf)を作成して感染活動を行う「MAL_OTORUN」(オートラン)で、報告件数は3617。

最近、国内大手企業のWebサイトに被害をもたらして話題になっている「JS_GUMBLAR」(ガンブラー)は、ランクインしていないものの、ガンブラーと連携した感染活動も行う、トロイの木馬型の不正プログラム「TSPY_KATES」(カテス)が470件で年間4位に入っている。

2009年度のランキングは以下のとおり。

順位 検出名 通称 種別 件数 前年順位
1 MAL_OTORUN オートラン その他 3617件 1位
2 WORM_DOWNAD ダウンアド ワーム 1538件 圏外
3 BKDR_AGENT エージェント バックドア 784件 2位
4 TSPY_KATES カテス トロイの木馬型 470件 New
5 TSPY_ONLINEG オンラインゲーム トロイの木馬型 467件 6位
6 JS_IFRAME アイフレーム Java Script 405件 3位
7 TROJ_VUNDO ヴァンドー トロイの木馬型 347件 7位
8 TROJ_SEEKWEL シークウェル トロイの木馬型 342件 New
9 MAL_HIFRM ハイフレーム その他 326件 4位
10 TROJ_FAKEAV フェイクエイブイ トロイの木馬型 240件 圏外

トレンドマイクロでは、このランキングを踏まえたうえで、2009年度に発生した脅威の動向として、大きく次の4つが挙げられると統括している。

  • USBメモリなどを悪用した感染経路が常套化
  • 複数の感染手法を用いる「WORM_DOWNAD」が企業で流行
  • ガンブラー(JS_GUMBLAR)と呼ばれる国内正規サイト改ざんを確認
  • 不正プログラム作者の金銭目的化が強まる