STMicroelectronicsはデジタルTV向けにフルHD対応のH.264/MPEGデコーダを集積した次世代SoC「FLI7510」を発表した。すでにサンプル出荷を開始している。
同製品は、同社の新SoCファミリ「Freeman」の第1弾製品で、デジタルTVのミドルおよびハイエンド機種を対象としている。
HD MPEG-2、H264、VC1、AVS、DivX、および高速JPEGデコードといったすべての主要ビデオ・コンテンツ・フォーマットのネイティブ・デコード・サポートを含んでいるほか、オーディオ・ポスト処理において各社のオーディオ・ポスト処理に対応した幅広いライブラリと同社独自のポスト処理ライブラリからポスト処理アルゴリズムを選択できるため、先端のデジタル・オーディオ処理を実現することができる。
また、DVB-CI+などの新しいセキュリティ規格に対応しており、DRM強靭性規定(DRM robustness rules)に準拠している。加えて、ハードウェア・アクセラレーションを提供することで、メイン・アプリケーション・プロセッサの負荷を軽減することが可能だ。
このほか、同社が2008年に買収したGenesis Microchipのビデオ処理技術「Faroudja」が統合されており、従来のアナログコンテンツを大画面フルHDディスプレイ用に高品質化することが可能なほか、14bitカラー/コントラスト処理などが搭載されている。