エルピーダメモリは12月22日、同社広島工場において、40nmプロセスを採用した2GビットDDR3 SDRAMの量産を開始したことを発表した。同メモリは2009年10月に開発を完了しており、約2カ月での量産投入となる。
同メモリは、プロセスが微細化された結果、従来の50nmプロセス品比で、ウェハあたりのチップ取れ数が44%増、速度および歩留まりも現行のDDR3規格の最高速度となる1.6Gbps品で100%を達成しており、さらなる高速規格にも対応可能という。
また、消費電力も50nmプロセス品比で約2/3に低減、DDR3標準の1.5Vのほか、1.2Vおよび1.35Vもサポートしており、消費電力を約半分に削減することができる。
同社では、40nmプロセス2GビットDDR3品を広島工場にて順次投入量を増やしていく予定のほか、2010年第2四半期に台湾Rexchip Electronicsに移管し、40nmプロセス品の構成を増やし、さらなるコスト削減を狙う計画。さらに、DRAMの市況次第では、パートナーであるProMOS TechnologiesやWinbond Electronicsなどにも同プロセスを提供していく予定としている。
なお、同社では50nmプロセスと同等レベルのコスト競争力を確保したArFドライ露光装置を用いた65nm XS(eXtra Shrink)プロセス版の1Gビット DDR3 SDRAMも開発も完了を明らかにしている。こちらは従来の65nm S(Shrink)プロセス品比でチップ取れ数が25%増となっており、PCおよびサーバ市場をターゲットに2010年第1四半期より量産を開始する予定。