矢野経済研究所は12月11日、カーボンオフセット市場に関する調査結果を発表した。
調査期間は2009年6月~11月。カーボンオフセット参入企業、国内クレジット参入企業、認証機関、管轄省庁、地方自治体、業界団体などに対して、専門研究員による直接面談、電話、eメールによるヒアリングを実施し、それに文献調査の結果を加えるかたちでまとめられている。
それによると、国内カーボンオフセット市場(市場流通型クレジットのみ)の2008年度における排出量取引は515,500 t-CO2。事業者(オフセットプロバイダー)取引金額ベースで22億400万円と推計されるという。
市場流通型クレジットには、「京都クレジット」、「自主規格(VER)クレジット」、「オフセット・クレジット(J-VER)」、「グリーン電力証書」の4つのクレジットがあるが、これらの中では、国連の認証を受けている京都クレジットが、信頼性が高く、最も多く利用されているという。
京都クレジットの2008年度における国内排出量取引は440,000 t-CO2、事業者取引金額ベースで19億8,000万円。全体の約9割を占める。