ルネサス テクノロジは12月7日、ノートPCのCPUやメモリなどの電源(ボルテージレギュレータ)用として、入力電圧20V対応用に高耐圧化するとともに、電源効率91%(力電圧20V、出力電圧1.1V時)を実現した、「integrated Driver-MOSFET (DrMOS)」準拠のIntegrated Driver-MOSFET「R2J20653ANP」を製品化。即日量産出荷を開始したことを発表した。サンプル価格は200円としている。
DrMOSは、Intelが提唱するパッケージ製品規格で、CPUなどの電源に必要な2種類のパワーMOSFETとこれらを駆動するドライバIC1個を1パッケージに集積したもの。同製品は同規格に準拠した高集積品で、例えば20Vの入力電圧をCPUの電源電圧1.1Vに変換することができる。
CPUなどの電源に必要な2種類のパワーMOSFETとこれらを駆動するドライバIC1個を6.0mm×6.0mm×0.95mmサイズの40ピンQFNパッケージに搭載しており、従来個別のパッケージ3つで構成した場合と比較し、従来製品比で約70%実装面積を低減することに成功。加えて、高速スイッチングに適した高放熱パッケージのため、外付けのインダクタやコンデンサなどの受動部品の小型化や部品点数削減が可能である。
また、DrMOS準拠品としてドライバICに過熱警告機能(Thermal Warning)と過熱停止機能(Thermal Shutdown)の2段階の過熱保護機能を内蔵。これにより、より安全で、高い信頼性のデバイスを実現した。
なお同パッケージは、サーバなど向け12V入力電圧対応用の従来DrMOS準拠品で6.0mm×6.0mmサイズの「R2J20651ANP」とピン配置互換のため、既存システム活用によるシステム開発期間低減も図ることが可能となっている。