マカフィーは12月3日、第3回目となる「危険なWeb サイトの世界分布」を発表した。同発表によると、今年の最も危険なドメインは昨年最もリスクが高いと評価された香港(.hk)を抜いて、アフリカのカメルーン(cm)となった。
逆に、国別ドメインで最も安全と評価されたのは日本(.jp)で、安全なドメインの上位5位以内に2年連続で入った。また、世界で最もトラフィック量の多い商用ドメイン(.com)が、危険なドメインの9位から2位へ急浮上し、政府ドメイン(.gov)が最も安全なドメインとなった。
アフリカの小国カメルーンは昨年は圏外だったが、今年36.7%がリスクをもたらすと評価され1位に急浮上した。同社によると、.cmは.com のタイプミスになりやすいことから、サイバー犯罪者がタイポスクワッティング(つづり間違いのドメイン名の不正占有)を目的とした偽サイトを開設し、悪質なダウンロード・スパイウェア・アドウェアなどの不正なプログラムに誘導するという。
一方、.hk ドメインは管理者が詐欺に関係する登録を取り締まるために積極的な対策を講じたことから、昨年の危険なドメイン1位から34位になった。.hk ドメインにおける危険なWebサイトの割合は、昨年は5件に1件だったが、今年はわずか1.1%だった。
また同社では、同調査を行ったこの3年間で、.jpドメインにはリスクの高いWebサイトが非常に少ないことが明らかになったが、日本には.comドメインのWebサイトも数多く存在しており、日本のユーザーが完全に安全なわけではないと警告している。
国別ドメイン(危険度の高い順)
国名 | 2009年総合危険度 | 2008年総合危険度 |
---|---|---|
カメルーン(.cm) | 36.7% | 該当なし |
中国(.cn) | 23.4% | 11.8% |
サモア(.ws) | 17.8% | 3.8% |
フィリピン(.ph) | 13.1% | 7.7% |
旧ソ連(.su) | 5.2% | 該当なし |
国別ドメイン(危険度の低い順)
国名 | 2009年総合危険度 | 2008年総合危険度 |
---|---|---|
日本(.jp) | 0.1% | 0.1% |
アイルランド(.ie) | 0.1% | 0.3% |
クロアチア(.hr) | 0.1% | 0.5% |
ルクセンブルグ(.lu) | 0.1% | 該当なし |
バヌアツ(.vu) | 0.2% | 0.9% |