Nokiaは12月1日(ノルウェイ時間)、クロスプラットフォームツールキット「Qt」の最新版「Qt 4.6」をリリースした。IDEの「Qt Creator」もバージョン1.3にアップグレードしている。
最大のポイントは、Symbian、Windows 7、Mac OS X(Snow Leopard)などを含む、より多くのプラットフォームに対応したこと。Nokia/Qtの掲げるクロスプラットフォーム戦略を強く反映したといえる。また、リアルタイムOSのQNXやVxWorksのコミュニティサポートも可能となった。なお、Novellが開発するLinuxベースのタブレット用OS"Maemo"は、今回サポートが見送られた。
グラフィックでは、ドロップ&シャドウ、不透明効果、フィルタリングといったさまざまな効果を実現する新しいアニメーションフレームワークが追加されたほか、マルチタッチのサポートも含まれており、フリックやスクロールなどのアクションに対応するアプリケーションを開発できることになる。
また、Qt GraphicsViewのレンダリングアルゴリズムの書き換え、新しいOpenGLの描画エンジン、WebKit、OpenVGによる2Dベクタグラフィックのサポート、新しいDirectFBのサポートなどにより、パフォーマンスについても大幅な改善が図られている。