日本ティーマックスソフトは11月26日、既存のメインフレーム資産を書き換えずにオープン環境へコンバージョンするレガシーマイグレーション・ソリューション「OpenFrame」の最新版として、日立製メインフレームに対応した「OpenFrame for VOS3」を発表した。
OpenFrameはTPモニタ、Webサーバ、バッチソリューション、フレームワーク、APM、セキュリティ、ストレージなどが集約されたものだ。
同ソリューションでは、日立製メインフレームのOSのコアであるJSS3などによるバッチジョブ管理や開発環境、COBOL85やJCLといったプログラム言語に加えて、ADM/DB、PDMⅡなどのデータベース・システム、ADM/DC、DCCM3といったオンラインシステムなど、メインフレームの資産のリホスティングを行う。
取締役営業本部長を務める張統氏は、「他社のマイグレーションは通常、データベースであればRDBMSといった具合にアーキテクチャの変更が生じ、リビルドを伴う。しかし、当社のソリューションはソフトウェア仕様やプログラムなどを変更することなく、そのままオープンな環境に移行することができる」と、同社のソリューションのアドバンテージをアピールした。
「マイグレーションの手法には、"リホスティング"、"リライト"、"リビルド"、"ビッグバン"と4つのタイプがあるが、当社が採用しているリホスティング以外の手法はすべて変更を伴い、変更が多ければ多いほど、リスクが高くなる」
また、リホスティングは移行期間も他の手法より短いため、コストも抑えることが可能だという。
OpenFrameはこれまで、IBM製メインフレームに対応したバージョンと富士通製メインフレームに対応したバージョンが提供されている。張氏は、「NECのメインフレームは独自のアーキテクチャなので、今回、日立製メインフレームに対応したことで、IBM互換機には網羅したことになる」と述べた。
同ソリューションの出荷は2010年1月初旬が予定されており、価格は約2,000万円(税抜)からとなっている。