ビーブレイクシステムズは11月25日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。

同社によると、システム業界全体に沈滞ムードが漂っていながらも、経営上システム投資の必要性を感じ、業務管理システムの導入の検討を具体的に進めている企業も多く、11月に入ってから、何らかの決定を行う企業が増えてきているという。

その背景には、来期首(2010年4月)からのシステム稼働を目指し、12月からシステム構築プロジェクトを行うこと念頭に検討を進めていた企業が多いことがあるようだ。

また、比較的業務に余裕がある今の時期に社内の業務全体を見直して効率化や内部統制の確立を目指し、来月に向けてプロジェクトをスタートさせる企業も多い。ただ、新たなシステムの導入を決めた企業も経済環境が厳しいことには変わらず、これまで以上に厳しいく新システムの検討が行われており、7社以上の提案を見てから判断することも普通となっている。

一方、エンジニアの求人状況は、11月に入って詳細設計以降の案件とともに、プログラマーの需要が増えているという。しかしこの数ヵ月、エンジニアの需給バランスが崩れてしまっているため、11月以降に案件が増えてもプロジェクトに入ることが可能なエンジニアの倍率は変わらず高いままとなっている。その結果、単価が昨年比2割減という傾向は続いている。